2012年02月14日

地下開発

メタンハイドレート。
実際の掘削はSchlumbergerかな?
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C889DE1EAEAE0E2EBE6E2E3E7E2E0E0E2E3E09790E0E2E2E2?n_cid=DSGGL001

地熱発電も開発が活発化する可能性がある。
http://www.asahi.com/business/update/0214/TKY201202140551.html


その一方インフラ関係のトンネル工事はマーケットとしてジリ貧なわけで...
同じ穴掘りでも風向きが大違いだなぁ。


あまりにも情報が無いので、よくわからないなりに思うことを書いてみる。
個人的な見解であり非常に無責任な内容であることは最初にお断りしておく。

まずは専門家と言われる学識者のコメントに意味不明なものが多すぎる。
どのくらい意味不明なのかは以下のソースを見るだけでも明確である。
wikipedia
Naverまとめ


第一報として最初に立坑の写真見た時には正直「有り得ない...」としか思えなかった。
それで立坑をよくよく見ると配管が少ない。
泥水処理プラントが無い。
セグメントが薄い&継手がワンタッチ式に見える。
これが海の下かつ被り30mということで勝手に思い浮かべた工法との差異を感じた部分ということである。
後に公開されたマシンの写真は泥土圧式であり、かつ断言できないがスクリュはリボン式に見えるものであった。
止水性より礫や玉石の排出を優先している設計だと推測される。
それでも海の下で泥土圧は生理的にに納得できないものがある。
そしてその点を指摘する専門家(笑)が居ないことも不思議に思える。
とは言え、状況、水の勢いを考えるとたかだか500〜600mmのスクリュが開放されただけ
とは考え難い。
内径500mm、圧力差=水圧0.4MPaの配管として簡易的な計算をすると流量は3.2m^3/secとなる。
立坑?11m?30m、本坑?4.5m?155mの穴だとすると容積は約10,000m^3。
完全に没するまで52分ほどを要する。(実際はパイプじゃないからもっと抵抗が大きいから、さらに遅いはず)
ニュースではかなり早い時間で完全に沈んでいるし、立坑から外に噴出するほどの勢いもあったようなので、泥土圧式ゆえの止水性の低さだけが原因ということは考え難い。

誰かが指摘していたセグメント厚は160mmと確かに薄いが今どきの考えでは異常とまでは思えない。
最近は価格競争が激しすぎてセグメントを限界までいじめるのはよくある話。つまり実績もある。
当然強度検討はしているし、背筋量がわからない中で厚い薄いだけ議論しても仕方ない。
薄さもさることながら、1400mmというこの径としてはかなり広い幅の方も気になる。
工事が直線だけらしい(マシンに屈曲機能が無いことから推測)から、この幅は有効なものとなる。
(幅が広いほど組立て作業の回数が減るので工期短縮できる)
径の割には多すぎるジャッキ数26本もこのセグメントが前提なら納得できる。
恐い=安全率が低目ではあると考えられるが、無理とか駄目とか言うほど設計ではない。

よく見かけるんだが、前面の圧力とのバランスが崩れて隔壁が崩壊したと言うてるやつはパスカルの原理にまで戻ってから出なおしてこい。
通常時でもマシンが地山を押す圧と同じだけが隔壁にもかかっているのは自明。
隔壁の内、いわゆるマシン内から圧力をかけているわけではないので理屈がおかしい。
また後述する理由により圧力バランスが崩れる(これ自体意味不明なのだが)ことで土砂が機内に流入することも考え難い。

ここで一般的な泥土圧シールドについての話をする。
泥土圧では、カッタと隔壁の間(チャンバ部)に溜めた土砂の圧力で地山の崩壊を抑えなが掘削を行う。
通常はチャンバ内の圧力を自然水圧+あるふぁ(うちの犬ではない)とすることで地山の圧力とバランスさせている。
このバランス維持に、ニュースに報じられているようなコンピュータ制御の圧力調整機能を使うのは一般的では無い。
やるとしても推進用ジャッキの押付けで圧力調整することは普通では考え難い。
土圧制御の基本は掘削して進む=土砂が溜まって圧力が上がる=スクリュで排土して圧を抜くという形である。
排土や地山の状況によっては、ジャッキ速度も調整に使うがあくまでも補助的な考えであるはずだ。
コンピュータ制御の場合でも、土圧に応じてこのスクリュからの排土量(回転速度)をコントロールするものである。
ただしこの辺りはオペの腕の見せ所でもあるので、手動で土圧と排土量を管理する方が良い結果が得られることが多い。(と、私は思う)
つまり前面土圧管理はスクリュの排土が主で、ジャッキの推進は従である。
漏電でジャッキが動かなくなっても直ちに前面土圧が異常をきたすことは無い。
それにジャッキを縮めたままで電源が落ちたとすると、通常は水圧によりマシンが後退することになる。
後退した結果、壊れる物はあるだろうけど、逃げられないほどの勢いで水が来ることは考え難い。
たとえテールシールが全てやられても、逃げることはできるくらいの水量しか来ないと思う。

また、地山がN値の低い軟弱土でマシンが下がった(ノーズダウン)という説にも目を疑った。
専門家なら、このくらいの径でかつ今回のようなシンプルなマシンだと浮くことはあっても沈むことはないという感覚があるはずだ。
感覚だけでは何なので試しに計算してみる。
マシン重量は約140ton(らしい)。まぁ妥当と思われる値だ。
マシンの外径は4.95m、長さは明確ではないけど、セグメント幅から約6.5mはあると考える。よって体積は約125m^3。
比重は1.12程度である。
これは、水よりは重いけど、一般的な土水一体で考える軟弱土よりは軽いという値である。
それに、このマシンの構成はジャッキが多い&カッタヘッドはスポークで軽い。
つまり重心はかなり後ろにあるはずだ。
これらの事実を積み上げても、ノーズダウンという可能性は非常に低いと考えられる。

ここまでに書いてきたこと以外にも色々と考えてはみたけど、マシンの損傷で逃げられないほどの勢いで水がくることはどうにも考え難い。
漏電に関しても、それが原因で水没するほどのことは起きないはずだ。
ましてや掘削をしていない状況であればなおさらだ。


ここまで考えて要因を潰してきた中で、私が考える一番の可能性は、セグメント崩落(ピースが粉々に割れる、継手が抜けて落ちる)というとんでもないことが生じたということである。
あるいはマシンが抜けた(セグメントとの間に隙間ができた)というのも無くはない。
通常はジャッキ全ストローク伸びでも抜けない寸法に設計するので、この場合は何らかのイレギュラーな操作が行われた結果であろう。 
いずれにしても事実が早く明らかになることと、未だ水の中に居る彼らが太陽の下に戻れる日が来ることを切に願う。

posted by Masahiro.H at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | webネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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